【bacho/LOSTAGEスプリット『HOMETOWN E.P.』インタビュー】2 – Sad Town

―今回の作品のレコーディングは二組とも岩谷啓士郎さんが録られたということですが、bachoは岩谷さんとのレコーディングは初めてですか?

北畑:「はい。初めてです。」

五味:「bachoって、決まってるとこあんの?今までのやつって。」

北畑:「決まってるところ・・・。もちろん、何作品か録ったとこありますけど。」

五味:「色んなとこでやってる?」

北畑:「色んなとこでやってますね。試してみながら、みたいなところが。何か、アルバム録るときは試せないじゃないですか。」

五味:「あー。」

北畑:「長いし。」

五味:「あかんかったら、あかんもんな。」

北畑:「そうそうそう。だから、シングルとか2曲とかやったら。もちろん、絶対ここで録りたいっていうのがあれば別なんですけど。色んな人・・・誰かがええなとか、ええでって言っとる人とか、ま、啓士さんとかもそうすけど、そういうので録ってみたり。まあ、スプリットやし、同じところで録音しようぜって。」

五味:「そう。流れ・・・その空気感も統一したいというか。バラバラの別んとこで録ると、やっぱ音の質感とか変わるじゃないすか。エンジニア変わったりとか。一個の作品にまとめるし、同じ場所でやってる感じ、出せた方がいいなって。

で、僕ら奈良にいて、奈良のエンジニアにやってもらってるから、ちょっと遠いけど姫路から来てもらえんか?って感じで、一緒のとこで。ほんまは同じ日に全部録れたら、みたいな感じやったんすけど。結局2曲ずつのボリュームなんで、一日は厳しいなって感じになって、日は分けたんすけど。

お互いその・・・あ、欽也くんは来てくれたんか。俺らのとき。」

北畑:「あ、行きました。行きました。」

五味:「レコーディングのとき来てくれて。で、bachoやってるとき、僕ちょっと自分の弾き語りか何かで東京かどこか行ってて。早く帰ってきて見にいこうと思ってたんすけど、ちょっと遅れてもうて。で、bachoが思ったより早く終わって。」

北畑:「ふふふふふふ。」

五味:「皆仕事やってんな。」 北畑:「そうすね。」

―そうなんですね。

五味:「で、帰ってくるときに連絡あって。ちょっとコーラス思いついたから、ここに入れといてください、僕らは帰りますけどって・・・」

二人:「あははははは!」

五味:「はは(笑)」

北畑:「あれひどかったすよね、なんか言い方(笑)。この頼み方、やってええかなーって。

そりゃ、おるまで俺が待っとって・・・五味さんが来るって言ってたんで。」

五味:「で、僕もちょっと遅れてたから・・・ちょ、急いで帰るわって。」

北畑:「待っとって、ここでこんな感じで入れてくださいって、自分でお願いすんのが筋なんすけど。」

五味:「ははは。」

北畑:「ちょっと、帰らなあかんからって。」 

五味:「ほんまに入れ違いみたいな感じで。で、僕スタジオ入ったらもう、仕事あったから皆帰ってたんすけど、そのエンジニアのやつが残ってくれてて。」

北畑:「歌詞だけ。歌詞だけメモっていって。」 五味:「メモだけ置いてあって。」

北畑:「あはははは!そう、メモだけ。」

五味:「それ、手書きやってんな。」

北畑:「そう(笑)」

五味:「あ、そうそうそう!あれ見て、あの手書きの感じがいいって。」

―あ! 北畑:「あ、ほんますか。」

五味:「そうそう、あの歌詞がばーっとこう綺麗な感じで書いてあって。これを歌ってくれって手紙みたいな感じで置いてあったんすよ。で、それ見て歌ったんすけど。」

北畑:「ははははは。」

五味:「そんときに、あ、手紙みたいでいいなって。」

北畑:「まさに、置き手紙でしたよ。普通に、置き手紙すよね。これ今日お願いしますって。」

二人:(笑)

北畑:「はっはっは。」

五味:「で、そこで聴いて。ま、難しいコーラスっていうよりは一緒に歌うみたいな。

あの、bachoのライブでお客さん一緒に歌ったりしてるじゃないすか。ああ、あの感じか、と思って。で、欽也くんも歌ってるから。えっと、あれは『Sad Town』?」

北畑:「はい。」

五味:「『Sad Town』のあの後半の、ちょっと静かになったところで入ってくるんすけど。ま、ああいうのも、スプリットの醍醐味っすよね。そうや、あれ見て。」

北畑:「良かったです(笑)。」


―二組とも一日で録り終えたんですか?

北畑:「や、二日ずつ・・・。」

五味:「二日ずつかな。」

―LOSTAGEが先でbachoが後にレコーディングされたとお聞きしましたが、相手の演奏を見た後にレコーディングするのはやりやすかったですか?やりにくかったですか?

北畑:「ま、やりやすいかやりにくいかではないですけど・・・焦りましたね。」

―焦りました?(笑)

五味:「あんときまだ、歌詞が全部できてなかった。」

北畑:「曲もぎりぎりまだ、詰まってなかったとこもあったんで・・・。

五味さんも、結構なんか・・・ずっと前からね、スプリット出す前から曲づくりどうすか?って。いや、まだ何も作ってないでって。」

五味:「(笑) お互い探り合いながら・・・」

北畑:「まだなんも、全然・・・形しか。なんかちょっと、こっからまた変えてくし、骨組みしか出来てないって五味さんも言ってて。」

五味:「はははは。」

北畑:「どんなんか、録音んとき初めて聴いたから。めっちゃ、めっちゃ完成度高いし、できてるやん!完璧やなーと思って。」

五味:「あはははは!」

―(笑)

北畑:「やばいやばい俺。早く帰ってスタジオにって。」

五味:「あるやん、中学生んときとかさ、期末テストの前さ、お前勉強してきた?とか言いながら、周りのやつ。」

北畑:「あ、テストんとき?」

五味:「俺全然してないとか言ってたやつが、めっちゃほとんど満点みたいな点数とってるときってあるじゃないですか。」

北畑:「はははは。」

五味:「あのノリです。」

二人:(笑)

五味:「めっちゃやってても、そんなやってないってゆうっていう。(笑)

卑怯な。卑怯な感じの。」

北畑:「ふふふふふ。」 五味:「あのノリでいきました。(笑)」

ー(笑) じゃあ、スタジオで録りながら完成した部分もあるんですか?

北畑:「結構僕はそう・・・歌詞はそういうの多いですね。」

五味:「確認しながら?」

北畑:「はい。」

五味:「すごいね!でもあれ、確認しながらあの感じ出てるって。」

北畑:「いや、でも・・・普通に前もってやっときゃいいんですよ・・・。」

五味:「ふははは。」

―あれをその場で書かれてるんですか?

北畑:「いや、大体はあるんですけど。大体は。何て言うんですかねー・・・」

五味:「はまり具合とか?」

北畑:「自分の歌詞の書き方は何かこう、大体いつもあるんすけど、全体的にこう、清書する・・・録音するのって、清書するのと一緒だと思ってるから。これで決定するってときには、結構時間かかるっすね。

意味ない・・・意味ないっつうか、何か絶対必要なこと以外、言いたくない。僕はあんま言いたくないから。ま、自分の中でね。それを上手いこと、自分の辻褄合わすのが最後になっちゃって。まあ、ちょっと考えてきたこと変えようみたいな。録る前に歌いながらね。本番にやっちゃいますね。」

―大枠は出来た状態ということですか?

北畑:「そうすね、こういうことを歌うかっていうのは決まってるんすけど。」

―言葉選びはその場で?

北畑:「言葉選びと、フレーズごとに色々あるじゃないすか。ここはどういうことをどういう風に言えばいいか、は考えてるんですけど、結局ちゃうかなーって思ったら、ま、思っちゃうんで。最後は結構ね。」

五味:「歌詞いいよな。」

北畑:「ありがとうございます!」

ーすごくいい歌詞ですよね。お二人とも読書家なんでしょうか?歌詞を見たときに、もうそれだけで作品として成り立つような歌詞だなと思ってて。

五味:「本めっちゃ読むんですよ、とか言いたいですけどね。」

―(笑)

五味:「別に普通やと思いますよ(笑)。」

北畑:「俺もそうです。昔はよく読んでたんですけどね。」

五味:「本。めっちゃ読んでる人にくらべたら読んでない。」

北畑:「でも、そういう影響ってあるんすかね?あんま自分では意識せえへんけど。」

五味:「本とか?ま、何か、単語のボキャブラリーとか増えると。」

北畑:「ああ、自然に・・・。」

五味:「言い回しとか。」

北畑:「自然に、自分の中に貯められていくんかな。」

五味:「でもやっぱね、欽也くんの歌詞とか見てたらもう。まあ、自分の書き方が全然違うし、俺、こういう風には書けへんなあとか、あるから。自分にできないことやってる人ってすごいなと思うじゃないすか。」

北畑:「それはお互いに多分、俺も五味さんの歌詞見たら、思うし。

まあ、ちょっと今回のやつで。今度アルバム出すときは一回こういう風に、五味さんみたいな感じで書いてみようかなって(笑)。」

五味:「わはははは。」

―(笑)

北畑:「みたいな(笑)。そんななんか、思いつきもありつつ。」

五味:「bachoってでも結構お客さんとかもさ、歌詞にこう、何ていうの?ほんま音とかももう、込みやと思うけど。歌詞、一緒に歌ってんのとか見てたらやっぱ、歌詞の・・・その牽引力ていうか。人のね、心の中に入ってく歌詞の強さみたいなのすごいあるな、て思いますね。ライブ見ててもそうやし。一緒に作ったスプリットの歌詞とかも。まあ、じっくりそんな歌詞読むことってあんまないんで、普段、人のバンドのやつって。聴きながらね、ちょっとたまにちらっと見たりとかぐらいで。

あれやっぱね。bachoのbachoたる所以というか。一番こうbacho感が、歌詞と一緒になったときの。なんていうんかな・・・エネルギーの大きさっていうか、あれはね、もうbachoにしか無いなっていう。」

―シンプルなのに残る、まっすぐで、でも単調ではない綺麗な歌詞ですよね。

北畑:「ありがとうございます。あんまりでもね、ずっと音源出すたびに僕は言ってるんですけど、歌詞はまあ、歌詞聴いてくれって感じではなくて。まあ、何て言うんすかね・・・バンドの音楽聴いてくれって。全体の一要素として、自分の中のこれぐらいはきっちりやろうっていう、自分の中の決め事がある。歌詞に関してはね。ま、それを何かこう、皆楽しんでくれたらそれでええし。でもその、歌詞読んでほしいな、みたいな。絶対読んでくれ!みたいなんは・・・」

五味:「はっはっは。」

北畑:「ま、読んでも楽しければええなっていう。うん。何か。ま、皆ゆってくれるのは嬉しいっす。」

五味:「言われるやろ?でも。」

北畑:「言われます。言われます。」

五味:「あの一緒になったときの、バーンてくる感じがやっぱな。で、メンバーも多分分かってるから、ちょっと演奏抑えてさ。歌詞が、歌がこう、ばーって上がってきて、みたいな。で、その後、高永くんのドラムが入ってきて、ドン!みたいな、感じで。やっぱ皆分かってんすよ、メンバーも。だから、欽也くんが思ってるより、歌詞を聴かせようとメンバーがしてるんすよ。ていうのが、演奏聴いても伝わってくる。」

北畑:「はっはっはっはっは。多分そこまで考えてない(笑)。」

五味:「ここでこうなるよなぁっていう。うん。俺はそう。聴いてて、めっちゃ思ってて。」

北畑:「でも、昨日五味さんのTwitter見てたんすけど、『No Memories』のドラムのあっこがいい、みたいなの書いてたじゃないですか。」

五味:「あの、歌のアクセントに合わせてさ、入ってくるやん。」

北畑:「あれね、あれほんまに作ってるときに、まあ、ずっとドラムなくてもいいところじゃないですか。」

五味:「ああ。」

北畑:「なくてもええとこなんやけど・・・」

五味:「リズム一回なくなってな。」

北畑:「そう。そっからまた始まるわけでも、もう一回またなくなるから。」

五味:「そう、そっから始まらへん。あれだけ入ってる。」

北畑:「そうそう。それで、でもここに何か入れて欲しいんやけど、ここがこの歌の肝やねん、みたいな。」

五味:「あ、そうなん?」

―へー!

北畑:「話を。」 五味:「してたん?」

北畑:「で、結構ずれたりするんすよ。あれ。バーって演奏も鳴ってて、高永くんも何も叩いてない状態から入ってくるから。で、ここもうずれたらほんまなあ、あかんから。ちょっとこう、ここが肝かなあって、言っとったら、昨日ちょうど高永くんとおるときに、高永くんが、五味さんがこんなこと言っとうでって。さすが五味さんよう分かっとんなあって・・・。ふははは!」

五味:「あはは。」

―(笑)

五味:「あれむっちゃ、あっこで、ほんまに何ていうの・・・そこまでの歌と曲の流れが、ダムが決壊するみたいなその合図みたいな。」

北畑:「ははははははは!」

五味:「もう何かなー、俺あそこ聴いたらもう、毎回もう、ばーってなる・・・(笑)。」

北畑:「(笑) で、結構ほんまビックリした。高永くんもほんまに。二人で。」

五味:「むちゃくちゃあそこがいい。好き。ポイントというか。」

北畑:「いやあ、せや、あっこが肝や、ゆってたな。良かった、つって。」

五味:「多分、買ってくれた人やと思うけど、めっちゃ‟いいね“されとったもんな。」

全員:「あはははは。」

五味:「おう、分かる分かるみたいな。・・・すごいいいよな。」

―個人的に『No Memories』で北畑さんが‟思い出はいらないと・・・”と歌い出すとこあたりで、ギターがずっとそのフレーズを歌ってるように聴こえて、そこがすごく好きです。

北畑:「ああ、そうすか?(笑) ありがとうございます。」

五味:「ギターもいいよな。」

北畑:「偶然・・・偶然やと思うんですけど。でも、まあその、嬉しいっすね。」

五味:「何かこう、ビビビってなるやん?テテテテテテって。あれもこう、なんてゆうの?ぐわーってこう、何ていうかな、こじ開けてくるというか。ほんまもう、『No Memories』。別にどっちの曲がとかじゃないすけど、あれはもう、なんかね・・・イイですよね。」

二人:「ふふふふ(笑)」

五味:「いいですよね、しか言われへん(笑) ほんま。」


―でも『Sad Town』もすごく好きです。

北畑:「ありがとうございます。」

―最初と最後の歌詞が結構似てる歌詞を持ってこられてるけど、曲の展開が最後変わってるから、同じ景色なのに最後には違う景色を見てる感じがして。

北畑:「ありがとうございます。あの『Sad Town』はほんまに、まさにスプリット入れるから、まあ自分・・・bacho、俺らにとったら姫路とか。LOSTAGEにとったら奈良とか。そういう街で歌っとう感じ、結構意識して作ったんで。何か俺も気に入ってますけど。」

―‟駐車場“の部分とかが、自分もそういう風景を思い出しやすいというか、情景が浮かぶ歌詞ですよね。

五味:「あれ、何か田舎のね。多分、東京の駐車場ってちっちゃいじゃないですか。」

二人:「はははは。」

五味:「でも、僕らが住んでる奈良なんかだと、店より駐車場がでかいってよくあるじゃないですか。」

二人:(笑)

五味:「ああいう、こう無駄に広い駐車場とか。ま、路地のそういう田舎の、風景みたいのが、こう、重なって見える感じ、がやっぱローカルの。あれなんかね、僕もいいなと思いながら聴いてて。」

北畑:「そういうのって、絶対五味さんも俺も・・・例えばそう、街歩いて。いっつも一緒やし、何もないなと思うけど。」

五味:「はははは。」

北畑:「何かちょっとそういう時に、何かええなって、どっかでは思ってるんすよ。」

五味:「あ、思ってるかもしれん。それは。」

北畑:「で、それは、その時に自分の頭ん中でつくる何かの要素って。まあ音楽・・・俺らにとっては音楽になるんすけど。すごい、何かな、何ていうんやろ?自分で、自分はこれはこれでええって、気持ちよくなるんすよね、割と。その歩いてるときに。何か多分、五味さんもそうやろ?っていう・・・。ははははは。」

五味:「そう。」

北畑:「何か、歩いてるときとかにね、街、何もないけど。その、最初の歌詞とかまさにそんな、意味もなく風を切って。俺何かいけてんな、これ、みたいな。」

五味:「あるな。」

―(笑)

北畑:「音楽と、何か、周りは別に何にもない。何にもないけど、なんの変哲もないところ歩きながら、こう、でもこうこの歌・・・自分が例えば作った曲、作りかけの曲とか聴いたときに、これめっちゃええなみたいな。」

五味:「ああ。わかる。わかる。」

北畑:「何か、あるじゃないすか?」

五味:「そん時な。ウォークマンとかヘッドフォンとかで聴いて・・・」

北畑:「そうそうそう。それで・・・」

五味:「世界で一番自分がかっこいいみたいになるもんな。」

北畑:「そうそうそう。」

五味:(笑)

北畑:「(笑) だから、そういう。そういう可笑しな、可笑しな気持ちみたいなのを、考えながら作って。」

五味:「で、bachoってその、僕らもそうなんすけど、ローカルじゃないすか。地方のバンドで。で、地方のバンドって、その東京っていう真ん中があって、それ以外みたいな。こう、何ていうんすか、区切りやと思うんすけど。その地方に居ることが、あまりネガティブに見えないというか。地方って結構、真ん中から離れてるから。なんかこう、ちょっとマイナスなイメージとかあったりするんですよね、多分。ま、音楽業界的にも、やっぱり上京するみたいなんが、未だにあるし。

やけど何か、その地方でやってること自体が、そんなネガティブに聞こえないバンドってなかなか珍しいというか。で、自分もそこ目指してるし。それがやっぱね、このスプリット出した、一緒にやりたいなと思った、一番大きい理由というか。何かね、地方にいることに自信があるというか。誇りを持ってやってるなって感じが、結構前から。ま、どんどんその気持ちは強くなっていってると思うんすけど。

うん、だから、その‟駐車場“にも、こう別にネガティブな印象とか全然なくて。いきって歩いてる欽也くんとか想像しながら、ああ、なるほどなあって。」

二人:(笑)

北畑:「いきって・・・まあ、そらいきって、それは寂しい感じを感じていきっちゃう、みたいな。何かあるんすよ、そんな。あーでも、それ一人でいきっとっても、何かあれやから。なんかこう音楽、作って・・・いきたいなって。そういうのに、普通にわくわくするし、自分で。またこれで、新しい歌作っていこう、こっから。みたいなんが、普通に何か、ほんまにネガティブな気持ちまったくないっていうか。ワクワクする、いつも。嬉しい。嬉しいっておかしいけど。結構プラスっすね。うん。」

―『Sad Town』の途中の‟君でも僕でも~”の辺りから音がすごく広がって、‟時空すら超える“って歌詞とリンクしてる気がしたんですけど、その音を想像しながら歌詞を書いてるんですか?

北畑:「いや、多分、あんま考えてないと思う。」

―偶然?

北畑:「偶然・・・いや、偶然でもないんすけど。あんま狙ってこうしようみたいなものは、そこまであんまり・・・なんとなーく、こういうこととか、そやったら、こういうことか、とかみたいな。ま、・・・まったくの偶然ではないんでしょうけど。」

―すごい計画して作ってるのかなと思ってたんですけど・・・。

北畑:「いや、全然。無計画です。」

―(笑)

北畑:「やばいすよ。無計画さ。」

五味:「そんな、めちゃめちゃ考えてるやつおんの?」

北畑:「どうなんすかね?構成を。」

五味:「狙ってる・・・ま、人によるか。」

北畑:「どうなんすかね。」

五味:「皆がどうやって歌詞書いてるか、わかんないすよ。」

―あまり話さないものなんですね、そういうの。

五味:「歌詞の書き方とかはな。その人にしか分からへん。難しいですよね。」

北畑:「誰かに聞いたこともないな。うん。」

―特に聞く必要も・・・

北畑:「必要ていうか・・・ま、どうしようもないですからね。あはははは。」

五味:「面白いすね。」

北畑:「面白いすね。何か、音楽。」


北畑:「なんか、LOSTAGEの新曲っていう、録音された2曲を聴くのと、自分達とのスプリットの2曲聴くの、またちょっと、深入り度が違う。」

―レコーディングのときは、先に岩谷さんに音源とか歌詞を渡したりとかは特にしないものなんですか?

北畑:「俺らはしてない。してない。」

五味:「僕らは結構、もうアルバム何枚か一緒に作ってるんで、大体もう、分かるやろ?みたいな。」

二人:「あはははは。」

五味:「何か、全然分からんでもいいんすけど、年も近いし、まあ何か分かる感じなんやろうなと思うんすよ。ま、メンバーみたいな感じっすね。PAもやってもらってるし。僕らが出したい音とか、聴かせたい音とか。が、何となく分かってくれてるやろうって。ま、実際その作ったもの今まで聴いてきて、全然間違った音やったとかそういうことなかったし。信頼してやってるんで。

そういう人に、bachoやってもらったらどうなるかなみたいな、僕なりには、その何ていうんすか、楽しみでもあったというか。あ、bachoを録るとこういう音になるのかって。そういうのも、僕見てて、傍から見てて面白かったっすよ。」

―bachoの音楽のイメージとして、力強く刺さるような印象があったんですけど、今回は優しさもすごくあって、柔らかくて響く印象を受けました。

北畑:「言われるほど、俺の中ではそんな力強く・・・ま、曲の中ではそういう風に歌うところもあるんですけど、どっちかっつったらなんか、いつも弱気な感じですけどね。あははははは(笑)。

僕はね、僕は。個人的には。いや、性格的にはね。ま、最後で強く歌うか、ぐらい決めて。こういう風に歌わなあかんなって。歌いたいって。まあ、願望。」

―黙って側にいてくれる感じというか。

北畑:「あはははは。そうすか(笑) まあ、今回結構、イメージがはっきり、これ、この歌、というのがあったんで。そういうのもあって、皆に伝わりやすいかもしれないですね。」



[SPECIAL INTERVIEW 2:KINYA KITAHATA × TAKAHISA GOMI] 


...........................................................................  to be continued



【Release】

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EZCT-82 THC-012

税抜1800円 / 税込1944円

フォーマット:CD 


1.No Memories / bacho

2.Sad Town / bacho

3.Foolish / LOSTAGE

4.こぼれ落ちたもの / LOSTAGE

http://bacho.jp/

http://throatrecords.tumblr.com/



【Live】

■ 2019年2月27日(水)  渋谷 CLUB QUATTRO

『bacho/LOSTAGE “HOMETOWN TOUR 2019”』


bacho

LOSTAGE


OPEN 18:00 / START 19:00


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ADV 3000yen+1d / DOOR 3500yen+1d

プレイガイド:e+/ローソンチケット/チケットぴあ


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